コラム

クリニック内装デザイン・設計のポイント|流れや費用相場についても解説

目次

クリニックの内装のレイアウトは、患者様がリラックスして過ごせる空間を作るだけでなく、医療スタッフが効率的に働ける環境を整えるために重要です。

本記事では、内装のデザインや設計のポイントをはじめ、具体的な施工の流れや費用相場について詳しく解説します。これからクリニック開業を目指す方や内装の見直しを検討している方は、ぜひご一読ください。

クリニック内装デザイン・設計のポイント

ここでは、クリニックの内装デザイン・設計で特に重視すべき5つのポイントを解説します。

診療科目ごとの特性に合わせてデザイン・設計する

クリニック内装のデザインや設計では、診療科目ごとの特性を考慮することが重要です。

内科

  • 高齢の患者が多いため、足が悪い人や車いす利用者への配慮として入り口やトイレは広めに設計する

  • 診察室と処置室の距離を近くし、回転率を上げる設計にする

小児科

  • 子どもが安心できるよう、明るくカラフルな内装やキッズスペースを設ける

  • 院内感染対策として、症状のある子どもを隔離できる待合スペースを設ける

整形外科

  • 車いすや(介助者)松葉杖利用者が多いため、扉の有効寸法はゆとりのある設計とする

  • リハビリや検査など移動が多いため、患者がスムーズに移動できる動線設計が求められる

歯科

  • 清潔感と明るさを重視し、白を基調とした内装や自然光を活かした設計が好まれる

  • プライバシーを守るためのパーティションや個室化も有効

心療内科

  • 防音対策や、患者同士の視線が合いにくい待合室のレイアウト、受付での会話が聞こえにくい設計がポイント

  • 色合いは刺激の少ないものを選び、安心感を重視する

上記に加えて、開業する地域や集患したい客層、周りの競合クリニックを調査し、その地域ならではのニーズや患者層に合った設計を検討しましょう。

リラックスできる空間を意識する

クリニックに訪れる患者様の中には不安や緊張を抱えている方も多く、内装デザインにはリラックスできる空間づくりが欠かせません。

  • 温かみのある木や木目調など、穏やかな色調を基調とする

  • 滑りにくく、お手入れがしやすい床材を使用する

  • 照明は直射光を避け、間接照明や暖色系の光を活用する

  • 待合室や診察室には、座りやすく、使いやすい家具や観葉植物を配置する

  • 静かなBGMや自然音を取り入れる

こうした細やかな工夫が患者様の心理的負担を和らげ、クリニックへの信頼感や再来院意欲の向上につながります。

動線を意識したデザイン・設計を心がける

クリニックの内装設計において、動線を意識することも重要なポイントです。患者様の動線とスタッフの動線を明確に分けることで、院内の混雑やストレスを軽減し、診療効率を高めることができるでしょう。

患者様の動線は、受付から待合室、診察室、処置室、会計までをスムーズに移動できるように設計し、初めて来院された方でも迷わず目的地にたどり着けるよう、案内表示のデザインや設置場所にも配慮します。

一方、スタッフの動線は、受付や診察、処置、検査、バックヤードへの移動が最短距離で行えるようにし、患者様とスタッフが不要に交差しないレイアウトが理想的です。

プライバシーに配慮する

現代のクリニックでは、患者様のプライバシー保護がますます重要視されています。

  • 待合室では個別の席やパーテーションを設ける

  • 診察室や処置室では間仕切りやカーテンを活用し、外部からの視線や音漏れを防ぐ

  • 診察の呼び出しをお名前ではなく、院内モニターへの番号表示などによるプライバシーの配慮

  • 受付で患者様の情報を管理するパソコンを患者様から見えないように配置する

  • 壁や床に吸音材を使用する、BGMを流すなど、会話内容が外部に漏れにくい環境を整える

このようにプライバシーに配慮した内装設計は、患者様が安心して相談や治療を受けられる環境づくりに直結し、クリニックへの信頼感を高める要素となります。

法規則に準拠しているか

クリニックの内装デザイン・設計を進める際には、法規則への適合が不可欠です。

例えば建築基準法では建物の構造や用途、耐震性、防火性などが規定されており、医療法では診察室や待合室の広さ、動線の明確化、衛生管理などが求められます。消防法では、火災報知器や消火器、避難経路の確保などが義務付けられており、バリアフリー法では高齢者や障害者が安全に利用できるよう、段差の解消やスロープ、広い通路の設置が必要です。

これらの法規制を遵守しない場合、開業許可が下りないだけでなく、患者様やスタッフの安全を損なうリスクも生じます。内装設計の段階から専門家と連携し、法規則に適合した安全・安心なクリニックづくりを心がけることが重要です。

クリニック内装の流れ

ここでは、クリニック内装の流れについて、各段階で押さえておきたいポイントを解説します。大きく以下3つの流れでクリニックの内装が作られます。内装が出来上がるまでの期間はテナントや戸建てなど建物の形式によって異なりますが、半年から1年ほどかかります。

1. 設計

クリニック内装の設計段階では、クリニックのコンセプトや診療科目、ターゲットとなる患者層を明確にし、集患できるレイアウトを設計します。1mm単位での細かい設計を行い、待合室や診察室、スタッフルームなど各スペースの配置や広さ、動線、デザインといったレイアウトを具体的に決定していきます。

設計がしっかりしていれば、その後の工事や運営もスムーズに進みますので、時間をかけて丁寧に進めることが大切です。

2. 工事

内装工事は、内装や施工を設計図に基づいて進めていきます。

まずは解体や下地工事から始まり、空調、電気、給排水のインフラ整備、壁や床、天井の造作、造作家具の製作、そして仕上げの内装工事へと進行する流れです。クリニックの場合、医療機器の設置や特殊な設備が必要となることも多いため、各工程で専門業者と連携を取ることが重要となります。

3. 引き渡し

引き渡しの際には、設計図通りに工事が行われているか、設備や内装に不備がないかを細かく確認します。医療機器や設備の動作確認、バリアフリー対応の状況、消防設備や避難経路の安全性など、実際の運用を想定したチェックを行いましょう。

万が一、傷や不具合、設計との相違点が見つかった場合は、引き渡し前に修正や補修を依頼します。新しい空間で患者様を迎えるためにも、最終チェックは丁寧に行うことが大切です。

クリニック内装工事の費用相場

クリニック内装工事の坪単価目安は、65万円からが目安といえます。例えば、30坪のクリニックであれば、内装工事費用は約1,950万円です。

ただしクリニック内装工事の費用は、物件の条件や、物件の引き渡しの状態、どういう内容のどの程度のグレードの設備を導入するか、導入する医療機器の種類、デザインをどこまでこだわるかなどによって大きく変動します。30坪でも60坪でも同じ機能を入れなければならないため、面積が小さいと坪単価が高くなる傾向があり、逆に面積が大きくなると坪単価効率が良くなります。

クリニック内装の費用については以下の記事で詳しく解説しています。合わせてご覧ください。

関連記事:クリニック内装の費用・坪単価相場|コストダウンのコツについても解説

クリニック内装会社を選ぶポイント

クリニック内装会社を選ぶポイントは、以下の通りです。

  • 医療施設の施工実績が豊富か

  • 対応するスピードが速く、丁寧な対応か

  • 要望をくみ取って反映してもらえるか

  • 設計から施工まで一貫して対応できるか

  • アフターフォローやメンテナンス体制が整っているか

  • 見積もりが明確で費用が適正か

上記の観点から総合的に判断し、信頼できる内装会社を選ぶことが、理想のクリニックづくりの第一歩となります。

まとめ

クリニックの内装デザインや設計は、患者様の安心感とスタッフの働きやすさを両立する重要な要素です。内装工事の流れを理解し、信頼できる内装会社選びを行うことでスムーズな施工が可能となります。

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