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クリニック経営の成否は立地で決まる?重要な理由と立地をカバーする経営戦略を解説

目次

まずはじめに、クリニックの成果は何で決まるのでしょうか。色々ある中でも、立地が重視されます。

クリニック経営において、「立地」は集患やスタッフ採用、経営の安定性に大きな影響を与えます。しかし、全ての医院が理想的な立地条件を確保できるわけではありません。

本記事では、なぜ立地が重視されるのか、また立地条件が不利な場合でも実践できる経営戦略について解説します。

なお物件選びの具体的な基準や地域ごとの差については以下の記事で解説していますので、あわせてご覧ください。

関連記事:クリニック開業の立地選びのポイント|エリア別・物件別のメリット・デメリットも解説

クリニック経営の成否を分けるのは「立地」

クリニック経営において「立地が成功の80%を決める」といわれています。その理由を詳しくみていきましょう。

クリニックの差別化には限界がある

保険診療を中心とするクリニックでは、提供できるサービスの差別化に構造的な限界があります。診療報酬制度によって同じ診療行為に対する報酬額は全国一律で決められており、内科であれば初診料も再診料も、どのクリニックでも同じ金額です。

また、診療科目ごとに提供する医療サービスの内容もほぼ標準化されています。風邪の診察、血圧の確認、定期的な検査など、基本的な診療内容に大きな差をつけることは困難です。

このような環境下では、患者様がクリニックを選ぶ基準は「通いやすさ」に集約されます。つまり、医療サービスで差別化が困難な以上、駅から近い、自宅から通いやすい、職場の近くにあるといった立地条件が最大の差別化要因となるのです。

クリニックの立地は経営全体に影響を及ぼす

立地の影響は集患だけにとどまりません。例えばクリニックのスタッフは、通勤時間30分圏内で採用することが基本となります。一般企業であれば1時間以上の通勤も珍しくありませんが、クリニックでは近隣からの採用が主流です。そのため交通の便が悪い場所や過疎地域だと人材確保が難しくなり、採用コストや教育コストが増加してしまいます。

スタッフ不足は診療サービスの質や患者様対応に直接影響し、長期的にみるとクリニックの評判や患者数まで左右します。したがって、立地は集患のみならず、スタッフ採用や維持、組織力の醸成といった経営全体の安定性を支える要素となります。

立地条件をカバーするためのクリニック経営戦略


理想的な立地を確保できない場合でも、戦略次第で集患力の強化や地域での存在感を高めることは可能です。ここでは、立地条件をカバーするための具体的な戦略を紹介します。

スタッフ配置を最適化する

立地条件が不利な場合、集患力の限界により売上の上限が低くなるため、収益性を確保するにはコスト削減が不可欠です。クリニック運営において人件費は大きな固定費の一つであり、これを最適化することが経営改善に直結します。

実際に、看護師を雇用せず、受付スタッフと医師だけで運営しているクリニックも存在します。診療科目によっては、採血や点滴を医師自身が行うことで、看護師なしでも日常診療に対応する場合もあります。

このように人員体制の見直しを図ることで、立地による集患力の制約があっても収益性の高いクリニック経営を実現しやすくなります。

他院との差別化を図る

前述の通り、保険診療中心のクリニックでは医療サービスでの差別化が困難です。しかし、診療時間や診療内容の充実により、他院との差別化を図ることができます。

例えば、近隣のクリニックで行っていない専門性のある診療内容を充実させることや、美容医療などの自費診療を取り入れることで、独自のポジションを確立できます。

また、周辺の他院が休診している夜間や早朝、土日祝日などに診療枠を設けることで、忙しい会社勤めの方や学校帰りのお子様、急な体調悪化の患者層など、これまで取り込めなかったターゲットを集患しやすくなります。戦略として「365日診療」を打ち出すクリニックもございます。

このように、アクセスや場所に弱みがあっても「専門性の高い診療内容」「通いやすい時間帯」「急な受診に応えてくれる対応力」といったサービス面を強化すれば、患者から選ばれるクリニックになることは可能です。

クリニックの経営を成功に導く意思決定のポイント


最後に、クリニックの経営を成功に導く意思決定のポイントについてお伝えします。

経営判断は自分の意思で行う

成功しているクリニック経営者の特徴は、経営の決断を自分の意思で実行できることです。診療方針の設定から日々の運営まで、あらゆる場面で決断を先送りにしたり、他者の意見に振り回されたりすると成果が出にくい傾向にあります。

「コンサルタントがこう言うから」「先輩医師がこうしているから」という理由で方針を決める経営者も少なくありませんが、結果として経営に一貫性がなくなり、スタッフも患者様も混乱をきたします。その結果、院内の方針やサービス内容がぶれやすくなり、スタッフのモチベーション低下や患者の不信感につながってしまいます。

専門領域では信頼できるパートナーを選ぶ

一方で、全てを経営者一人で判断することは現実的ではありません。特に内装設計、税務、法務、医療機器などの専門領域では、その道のプロと協働することが成功への近道となります。そして、重要なのは経営者のビジョンを理解し、一緒に実現してくれるパートナーを選ぶことです。

例えば内装設計では、単に見栄えの良い空間を作るのではなく、診療効率を重視した動線設計が求められます。限られた予算、限られた空間で最大の効果を生み出すには、医療施設に特化した設計の知見が不可欠です。

このように経営判断は自分で行いながらも、実務面では信頼できる専門家を活用することで、理想とするクリニックづくりを着実に進めることができます。

まとめ

クリニック経営において「立地が成功の80%を決める」といわれています。一方、理想的な立地が得られない場合でも、スタッフ配置や診療時間の工夫などにより利便性を高めることで集患力を伸ばすことが可能です。

重要なのは、地域ニーズや競合状況を客観的に分析し、自院の強みや個性をどう活かすかを常に考え、長期的な視点に立った経営判断を続けることです。専門家の意見も取り入れながら、時代や地域ごとの変化に柔軟に対応できる体制を整えていきましょう。

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